スノーシューイング技術講習会・登山編(初級)報告

11月10日の机上講習会の実技編として、12月19日(日)、上越新幹線越後湯沢駅付近で「スノーシューイング技術講習会・登山編(初級)」を開催しました。

 参加者は、SMSCA会員7名に、JSSF(日本スノーシューイング連盟) 技術指導部長:水上宏一郎氏が講師、同JSSFの駿谷氏、大野氏が補助についていただき計10名。

 新幹線でも日帰り可能というスケジュールで、8:20越後湯沢駅に集合。その後着替えをし、構内で1時間ほど机上講習。ここで、今回使用するスノーシューは、登山者が普通使用しているワカン代わり(ラッセル専用)のものではなく、スノーシューレース用のスノーシューを使用。その特性や使用方法の解説があった。今まで、ワカン代わりに使用するスノーシューについては特別な使用方法の説明や指導などなかったが、スノーシューレースに使用するスノーシューに関しては技術が必要。まだ使用者はそれほど多くはなく、愛好家も限られるが、登高専用でなく登高下降の両方で使用できれば、積雪期の活動(範囲や内容)が広がる。

まだまだこれからの道具かもしれない。ちなみにJSSFでは昨年1月スノーシューイングワールドカップを開催している。

 その後、スノーシューを持って奇跡的に一昨日降った雪が残る外に出て実技講習開始。

 駅前正面から道路を横断し、山に向かって車道を進む。小広い場所で、スノーシューを履き、まずは平地歩行練習。自由に円を描いたり8の字に歩く。周辺の緩斜面を澄氏登った後、荷物を持って、雪の残った車道下る。今回は特に下りの練習が主となる。そこから車道をまた山に向かって緩く登っていくと沢沿いのラッセルのされていない車道や斜面となった。ここを講習のメイン会場とする。

 カーブのある緩い林道を下り専用レーンとするべく、上り下りして踏み固める。そしてコースができたら、自然に下る練習。徐々にスピードを上げるが、前傾姿勢を取ってできるだけ自然に大股で下るのがコツ。上手になると全身を使って無理なくスピードがでる走りができるようになる。休み休み各自のペースで走り込み。その都度いろいろ助言をいただき、コツがつかめてくる。特に若いものは呑み込みも早く、すぐに体現していく。羨ましく思う。

その後さらに急斜面の下降の練習として、補助の駿谷さんと大野さんがコースづくり。林道から沢に下る斜面を固める。ほどほど出来上がったところで、みんなも移動し挑戦。いきなり上からやってみると斜度が気になり、後傾姿勢になって転んでしまう。ここでも前傾姿勢でないといけない。また早足で足が絡まらないように少し上に飛ぶようにすると時間が稼げるという。斜面中頃からのスタートで練習しコツがつかめるようなったらまた上から挑戦し慣れてくる。ここでも若者はさすがであっという間に上達。その後、トラバースの練習をして午前中の練習を終了。

昼食を各自で取って、また練習するものもいた。

午後1時、後半はスノーシュー登山の実技。午後3時終了という事で、近くの734m点を目指して尾根を登る。途中夏道があるがすべて雪の中。一昨日の降雪で雪斜面となり安心して進む。ブッシュがあるので登りにくいが、スノーシューをうまく使って進んでいく。途中休憩をはさみ、午後2時をめどに前進。

 約600m地点を最高到達点として下る。思ったより急斜面を登ってきたのだが、下りは早い。特に補助講師の大野さんは15分で快適に下ったとのこと。こちらは30分で下山。ブッシュが邪魔になってなかなか思うように下れなかったが、慣れると早く降りられそうだ。

 駅に戻って挨拶とまとめをして講習会は終了。

 その後、時間の許す方は、近場の蕎麦屋に行き、地酒とへぎそばで乾杯。懇親を深めました。

 記:加藤(SMSCA事務局)